歯科でのボトックス治療とは
ボトックス(ボツリヌストキシン)は、筋肉の過剰な収縮を一時的に抑える作用を持つ薬剤です。美容医療分野では広く用いられていますが、歯科においては「歯ぎしり・食いしばりの緩和」「ガミースマイルの改善」「エラ張り(咬筋肥大)の縮小」などに使用します。
注射で薬剤を注入する処置のため、手術は不要です。施術時間は短く、効果の持続期間は概ね3〜6ヶ月程度で、効果が切れると筋肉は元の状態に戻ります。
当院が対応しているボトックス治療
① 歯ぎしり・食いしばりの緩和
歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばりは、睡眠中に無意識に起こることが多く、本人が気づかないまま歯の磨耗・補綴物の破損・顎関節への過負荷・頭痛・肩こりの原因となっていることがあります。
咬筋(頬の噛む筋肉)にボトックスを注入することで、筋肉の過剰な収縮を抑え、症状の緩和が期待できます。
※効果の出方には個人差があります。すべての方に同様の改善が見られるわけではありません。
② ガミースマイルの改善
笑ったときに歯ぐきが大きく露出してしまう状態を「ガミースマイル」といいます。上唇を引き上げる口輪筋・上唇挙筋等にボトックスを注入することで、笑顔時の歯ぐきの見え方を改善する効果が期待されます。
③ エラ張り(咬筋肥大)の縮小
咬筋が発達してエラが張って見える状態に対し、咬筋にボトックスを注入することで筋肉が萎縮し、輪郭がすっきりして見える効果が期待されます。効果が出るまでに2〜4週間程度かかります。
治療の流れ
- カウンセリング … 症状・希望・健康状態の確認。効果・リスク・費用のご説明
- 同意書の確認・署名
- 注入部位の確認・消毒
- ボトックス注入(数分〜15分程度で完了)
- 術後注意事項のご説明
- 効果確認(2〜4週間後を目安)
| 項目 | 内容 |
| 施術時間 | 15〜30分程度 |
| 効果が出るまでの期間 | 2〜4週間程度(個人差あり) |
| 効果の持続期間 | 3〜6ヶ月程度(個人差あり) |
| ダウンタイム | ほぼなし(内出血が生じる場合あり) |
| 保険適用 | なし(自由診療) |
リスクと注意事項
以下のリスクについて、事前にご理解の上でご受診ください。
- 注入部位に一時的な痛み・内出血・腫れが出ることがあります
- 薬剤が周囲の筋肉に広がり、表情のぎこちなさや非対称感が出ることがあります(一時的)
- 効果の出方・持続期間には個人差があります
- 妊娠中・授乳中の方には施術できません
- 神経筋疾患(重症筋無力症・筋萎縮性側索硬化症など)のある方は対応できません
- 過去にボツリヌストキシンによるアレルギー反応があった方は事前にお伝えください
- 効果は永続しません。3〜6ヶ月で効果が薄れると元の状態に戻ります
よくある質問
Q. ボトックスは一度打ったら続けないといけませんか?
いいえ。効果が切れると筋肉は元の状態に戻ります。定期的に打ち続けることで効果を維持できますが、中止することも自由です。
Q. 表情が不自然になりませんか?
適切な量・部位に注入することで自然な表情を保てるよう配慮します。ただし、薬剤が周囲の筋肉に影響することで一時的にぎこちなさが出ることがあります。多くは数週間で落ち着きます。
Q. 歯ぎしりの治療としてボトックスは有効ですか?
咬筋の過剰な収縮を抑えることで、歯への負担・顎関節への負荷・頭痛の軽減が期待されます。ただし、歯ぎしりの根本的な原因(ストレス・噛み合わせなど)にアプローチするものではないため、マウスピース療法など他の治療との組み合わせをご提案する場合があります。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
部位・注入量によって費用が異なります。詳細はカウンセリング時にご確認ください。
ボトックス治療のご相談はまずカウンセリングから
「歯ぎしりがひどい」「エラが気になる」「笑ったときの歯ぐきが気になる」という方も、まずはカウンセリングでご相談ください。治療を受けるかどうかはその後でご判断いただけます。